特徴や用途を解説
USBメモリに似た製品にUSBメモリ型SSDがありますが、
「USBメモリとUSBメモリ型SSDの違いは?」「機能や使い分けの違いが分からない」
といった疑問を持つ方も多いでしょう。
USBメモリとUSBメモリ型SSDの違いを知ることで、
どちらが自分に適しているか分かり、間違って購入することもなくなります。
今回は、USBメモリとUSBメモリ型SSDの機能性や用途の違いを解説します。
また、用途にあわせてどちらを選ぶべきなのかも解説するので、あわせてご確認ください。
目次
-
USBメモリとUSBメモリ型SSDの役割
-
USBメモリ:データの持ち運びができて比較的安価
-
USBメモリ型SSD:PCの保存容量の拡大ができる
-
USBメモリとUSBメモリ型SSDの違い
-
基本的にUSBメモリ型SSDの方が大容量
-
書き出しや転送速度はUSBメモリ型SSDの方が高速
-
寿命・耐久面はUSBメモリ型SSDの方が長持ち
-
USBメモリ型SSDはアプリのインストールが可能
-
USBメモリとUSBメモリ型SSDどちらを選ぶべき?
-
USBメモリ:データの持ち運びや一時的な保存場所におすすめ
-
USBメモリ型SSD:PCのデータ容量を拡大したいときにおすすめ
-
USBメモリ・USBメモリ型SSDおすすめ10選
-
USBメモリおすすめ5選
-
USBメモリ型SSDおすすめ5選
USBメモリとUSBメモリ型SSDの役割
USBメモリとUSBメモリ型SSDは、どちらもデータを記録するもので、NAND型フラッシュメモリ(電源なしで記録できるメモリ)を用いて記録します。
USBメモリ型SSDは、「スティック型SSD」とも呼ばれ、大きさや重さがUSBメモリとほぼ同じです。しかし、それぞれの役割には次のような違いがあります。
USBメモリ:データの持ち運びができて比較的安価
USBメモリとは、USBコネクタに接続して使う記憶ストレージです。PCに挿し込み、PC内のデータを別の端末に移動させることを主な目的として作られています。
あくまで一時的な保存が目的のツールであるため、画像や書類など、小さい容量のデータを移動させたいときに便利です。基本的にデータを移動させること以外の機能は備わっていないので、USBメモリ型SSDに比べて安価なのも特徴です。
大容量のデータを転送または保存させたい場合は、外付けHDDがおすすめです。外付けHDDの選び方やおすすめ製品について詳しく知りたい方は、「▶外付けHDDのおすすめ製品を紹介! HDDの種類や選び方も解説!」をご覧ください。
USBメモリ型SSD:PCの保存容量の拡大ができる
SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)とは、データを記憶するストレージのことです。PCの保存容量を拡大するのが目的であり、基本的には大容量のデータを保管するためのツールです。そのため、基本的にUSBメモリ型SSDをPCから取り外して持ち運ぶといった使い方は、適していません。
また、PCの容量を拡大するための製品にはSSDのほかに、HDD(ハードディスク)などがあります。HDDもSSDと同じようにPC内のデータを記憶するストレージですが、SSDの方が高速で容量は少ないという特徴があります。
SSDとHDDは、どちらも外付けタイプと内蔵タイプがあるため、購入する際は好みに合わせて選びましょう。近年では高速転送が可能で、軽量であるUSBメモリ型SSDが人気で、商品ラインナップも年々拡大しています。
ただし、さらに大容量のデータを保管したい場合や、持ち歩く予定がない方にはHDDがおすすめです。外付けHDDの選び方を知りたい方は、「▶外付けハードディスクの使い方は? 初心者向けに用途や選び方を解説」をご覧ください。
USBメモリとUSBメモリ型SSDの違い
USBメモリとUSBメモリ型SSDの機能的な違いは、以下の点にあります。
上記の通りUSBメモリ型SSDの方が高性能な傾向にありますが、USBメモリは安価でデータの持ち運びに適しているというメリットがあります。ここからは、それぞれの特徴や異なる点を解説していきます。
基本的にUSBメモリ型SSDの方が大容量
USBメモリ型SSDは、大容量の製品が多いです。一般的なUSBメモリ型SSDとUSBメモリの容量の目安は、以下の通りです。
USBメモリ | 4~128GB |
USBメモリ型SSD | 128GB~1TB (1TBを越える製品もあります。) |
※1TB=1,024GB
USBメモリの容量は、最大でも256GB程度が限界な一方、USBメモリ型SSDは、1TBを超える容量のものも多く販売されています。
書き出しや転送速度はUSBメモリ型SSDの方が高速
USBメモリ型SSDの方が、USBメモリよりもデータの処理や転送速度が速いという特徴があります。これは、USBメモリがコストや持ち運びに便利な小型化を重視しているためです。
それぞれの転送速度の目安は、以下のとおりです。
USBメモリ | 5Gbps |
USBメモリ型SSD | 10Gbps |
※Gbps(ギガ・ビーピーエス)は1秒間に送受信できるデータ量を表す単位
USBメモリとUSBメモリ型SSDはそれぞれ規格があり、新しい規格ほど通信速度も速くなります。商品によっても速度は異なるため、商品パッケージの記載を確認してから購入しましょう。
寿命・耐久面はUSBメモリ型SSDの方が長持ち
耐久性は、USBメモリ型SSDの方が高く、長持ちしやすい傾向にあります。USBメモリは、安価であるものの寿命は短めです。一般的な寿命の目安は、以下の通りです。
USBメモリ | 約3年 |
USBメモリ型SSD | 約5年 |
USBメモリは、保存するデータの容量が大きいと破損しやすくなります。そのため、大切なデータを確実に保存したい場合は、USBメモリ型SSDの方が適しているでしょう。
USBメモリの寿命の目安や寿命のサインについて詳しく知りたい方は、「▶USBメモリの寿命は?保存期間・書き込み回数・長持ちさせる方法」をご覧ください。
USBメモリ型SSDはアプリのインストールが可能
USBメモリとUSBメモリ型SSDは、PCの認識方法も異なります。それぞれ、PCには次のように認識されます。
USBメモリ | リムーバブルディスク |
USBメモリ型SSD | ローカルディスク |
USBメモリ型SSDは、取り外す機会が少ないため、内部のストレージデバイスであるローカルディスクとして認識されます。一方、USBメモリは、外部のストレージデバイスとして認識されます。
このため、USBメモリにはアプリやソフトをインストールできませんが、USBメモリ型SSDはインストールが可能です。
USBメモリとUSBメモリ型SSDどちらを選ぶべき?
USBメモリとUSBメモリ型SSDは、見た目は似ているデバイスですが、適した使い方は異なります。ここでは、それぞれの使い分けに役立つ、おすすめの用途を紹介していきます。
USBメモリ:データの持ち運びや一時的な保存場所におすすめ
USBメモリは、データを長く保管していると寿命で破損する恐れがあるため、一時的なデータの持ち運びや移行などに向いています。
個人で使用するUSBメモリの容量の目安は、16~128GBです。データの内容によって、必要な容量が変わります。以下の容量を参考に選ぶのがおすすめです。
・Word/Excel:4~8GB
・写真/動画/音楽:32~64GB
USBメモリは転送速度よりもコストを重視しているため、容量当たりの価格ではUSBメモリ型SSDよりも安価です。
USBメモリ型SSD:PCのデータ容量を拡大したいときにおすすめ
USBメモリ型SSDは、 USBよりも大容量のため、PCのデータをバックアップする場合や大容量のデータを転送する場合に適しています。一般的なUSBメモリ型SSDの容量は、128GB~1TBです。
USBメモリよりも価格は高い傾向にありますが、転送速度が速いため、作業効率は良いでしょう。
HDDとの併用も可能です。併用の方法や具体的なSSDの使い方を知りたい方は、「▶外付けSSDの使い方は?HDDとの併用方法や注意点もご紹介」をご覧ください。
USBメモリ・USBメモリ型SSDおすすめ10選
最後に、おすすめのUSBメモリ・USBメモリ型SSDをそれぞれ5つずつ紹介します。様々な容量のタイプを紹介しますので、使用目的に合わせてお選びください。
USBメモリおすすめ5選
グリーンハウス|GREEN HOUSE GH-UFD4GN USBメモリ PicoDrive
本体サイズ | 54.1×18.0×8.1mm |
本体重量 | 7.5g |
記憶容量 | 4GB |
対応OS | 【Windows】7/Vista/XP(SP2以降、32bit)/2000(SP4)、【Mac】OS X 10.4以降 |
転送速度 | USB2.0 |
その他・特徴 | 【データ転送速度】最大480Mbps(理論値) 【消費電流】160mA以下(動作時) |
エレコム|ELECOM USBメモリ ブラック MF-ENU3A04GBK
本体サイズ | 60.0×20.8×7.8mm(USBコネクタ収納時) |
本体重量 | 約10g |
記憶容量 | 4GB |
対応OS | 【Windows(付属ソフトウェア対応)】8.1/8/7(SP1含む)/Vista(SP1・2)/XP(SP3)、Server 2003(SP2)/2003 R2(SP2)/2008(SP2)/2008 R2/2012 ※Windows Server 2008 R2/2012の制限ユーザーには対応しておりません。※日本語OS以外では英語表示されます |
転送速度 | USB3.0 |
その他・特徴 | 【セキュリティ機能】パスワード、HW暗号化(AES256bit)機能 |
グリーンハウス|GREEN HOUSE GH-UF3LA8G-WH
本体サイズ | 23×56×8.8mm |
本体重量 | 約9g |
記憶容量 | 8GB |
対応OS | 【Windows】8.1、8、7、Vista、XP(SP3 32bit) 【Mac】Mac OS X(10.4以降) |
転送速度 | USB3.0 |
その他・特徴 | 【データ転送速度】最大5Gbps(理論値) 【消費電流】500mA(動作時最大) |
エレコム|ELECOM USBメモリ レッド MF-PKU3016GRD
本体サイズ | 57.7×20×10.5mm(コネクタ収納時) |
本体重量 | 約11g |
記憶容量 | 16GB |
対応OS | Windows 11/10/8.1/7が動作するWindowsパソコン、およびmacOS High Sierra(10.13)が動作するMac |
転送速度 | USB3.1 |
その他・特徴 | 【セキュリティ機能】PASS(PasswordAuthenticationSecuritySystem)[パスワード自動認証機能付セキュリティソフト]orPASS(PasswordAuthenticationSecuritySystem)×AES[パスワード自動認証機能付暗号化セキュリティソフト] |
ソニー|SONY USB3.0メモリ 「ポケットビット」 USM32GU/G USM32GU
本体サイズ | 約18.8×8.9×58.6mm |
本体重量 | 約9g |
記憶容量 | 32GB |
対応OS | ※自動認識※ Windows11、Windows10、Windows8.1、OS X 10.11、macOS 10.12-10.15、macOS 11、macOS 12 |
転送速度 | USB3.0 |
その他・特徴 | 【動作温度】0-35℃ 【動作湿度】10-90%(結露なきこと) 【保存温度】-20-60℃ 【保存湿度】10-90%(結露なきこと) |
USBメモリ型SSDおすすめ5選
エレコム|ELECOM ESD-EPK0500GWH 外付けSSD
本体サイズ | 約57.7×約20× 約10.5mm(コネクタ収納時) |
本体重量 | 約11g |
記憶容量 | 500GB |
対応OS | Windows 11/10/8.1が動作するWindowsパソコン、およびmacOS Big Sur 11.0が動作するMac |
転送速度 | USB3.2(Gen2) |
その他・特徴 | [インターフェイス] USB3.2(Gen2、Gen1)/USB3.1(Gen2、Gen1)/USB3.0/USB2.0 [コネクタ形状] USB3.2(Gen2)typeA オス [データ転送速度] 読み出し:最大600MB/s 書き込み:最大500MB/s |
バッファロー|BUFFALO SSD-PUT500U3-BKC 外付けSSD
本体サイズ | 23×11×68.2mm ※突起物含まず |
本体重量 | 約17g |
記憶容量 | 500GB |
対応OS | USB 3.2(Gen 1)/3.1(Gen 1)/3.0/2.0端子(Type-A)搭載のWindowsパソコン、Mac |
転送速度 | USB3.2(Gen1) |
その他・特徴 | セキュリティー:SecureLock Mobile2(暗号化:AES 256bitソフトウェア方式) 電源:USBバスパワー [USB部] インターフェース:USB 3.2(Gen 1)/3.1(Gen 1)/3.0/2.0 端子数:1 端子形状:USB Type-A |
アイ・オー・データ|I-O DATA SSPF-USC512 外付けSSD
本体サイズ | 約41×10×113mm(突起物含まず) |
本体重量 | 約61g |
記憶容量 | 512GB |
対応OS | Windows 10/Windows 10(Sモード)※1/Windows 8.1 macOS 10.11 〜 10.15 ※1 サポートソフトはすべて非対応です。 |
転送速度 | USB 3.2 Gen 1 |
その他・特徴 | インターフェイス:USB 3.2 Gen 2/USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)/USB 2.0 Type-C コネクター×1 電源:USBバスパワー フォーマット:NTFS |
アイ・オー・データ|I-O DATA SSPS-US1W 外付けSSD
本体サイズ | 約23.5 ×11.3 ×68.8mm ※コネクタ収納時、突起部含む |
本体重量 | 約13g |
記憶容量 | 1TB |
対応OS | Chrome OS Windows 10/10 (Sモード)/11/11 (Sモード) macOS 11/12/13/14 |
転送速度 | USB 3.2 Gen2 |
その他・特徴 | [インターフェイス]USB 10Gbps(USB 3.2 Gen2) [電源]USBバスパワー [フォーマット]NTFS |
エレコム|ELECOM ESD-EPK1000GWH 外付けSSD
本体サイズ | 約57.7×約20× 約10.5mm(コネクタ収納時) |
本体重量 | 約11g |
記憶容量 | 1TB |
対応OS | Windows 11/10/8.1が動作するWindowsパソコン、およびmacOS Big Sur 11.0が動作するMac |
転送速度 | USB3.2(Gen2) |
その他・特徴 | [インターフェイス] USB3.2(Gen2、Gen1)/USB3.1(Gen2、Gen1)/USB3.0/USB2.0 [コネクタ形状] USB3.2(Gen2)typeA オス [データ転送速度] 読み出し:最大600MB/s 書き込み:最大500MB/s |
USBメモリは、一時的な保存やデータの移行を目的としたツールで、比較的安価です。一方、USBメモリ型SSDはPCのストレージを拡張するためのツールで高価な分、データ転送速度が速く、アプリやソフトもインストールできるという特徴があります。
見た目が似ている2つのストレージデバイスですが、適した用途は異なります。記事のなかで紹介したポイントを参考に、使い分けてみてください。
-
USBメモリ型SSDはどのような用途に適していますか?
USBメモリ型SSDは、高速なデータ転送が必要な場合や、大容量データのバックアップ、動画やゲームなど大きなファイルの保存に適しています。詳しくは「▶USBメモリとUSBメモリ型SSDどちらを選ぶべき?」をご覧ください。
-
USBメモリ型SSDの転送速度はどのくらいですか?
規格によって異なりますが、一般的には10GbpsほどでUSBメモリよりも高速です。詳しくは「▶書き出しや転送速度はUSBメモリ型SSDの方が高速」をご覧ください。