取り付け前の確認事項・注意点も解説
シャワーの調子が悪い場合や、水道代やガス代を節約するために、
シャワーヘッドを交換したいと考えているものの、
「シャワーヘッドは自分で交換できるの?」「シャワーヘッドを間違って買いたくない」
といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、シャワーヘッドを交換する方法や、事前に確認すべき注意点を解説します。
シャワーヘッドのメリットやおすすめ商品も紹介するので、交換前にご確認ください。
目次
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シャワーヘッドは自分で交換できる?
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シャワーヘッドを交換する前に確認すべき注意点
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メーカーと型番を確認する
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取り外せるタイプか確認する
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交換前のシャワーヘッドは保管しておく
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マイナスドライバーで止水栓を閉める
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シャワーヘッドの交換方法(取り外せるタイプ)
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①シャワーヘッドかホースを反時計回りに回す
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②新しいシャワーヘッドを時計回りに回して取り付ける
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シャワーヘッドの交換方法(取り外しできないタイプ)
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①シャワーホースを回して外す
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②新しいシャワーホースを止水バルブに接続する
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③水漏れを確認する
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シャワーヘッドを交換するメリット
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節水・節ガス・節電につながる
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シャワーの水圧・勢いが強くなる
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浄水・塩素除去機能で水質が改善される
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一時止水機能により、水を自由に出し止めできる
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おすすめシャワーヘッド9選
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節水機能に優れたシャワーヘッド3選
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脱塩素効果に優れたシャワーヘッド3選
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毛穴汚れを落とせるシャワーヘッド3選
シャワーヘッドは自分で交換できる?
シャワーヘッドは、専門業者に依頼しなくても自分で交換できます。ただし、交換前に確認が必要なポイントが何点かあるので、後述の「▼シャワーヘッドを交換する前に確認すべき注意点」をチェックしてください。
接続部分が固くて外せないなど、自分では交換しづらいと感じたときは、無理せず業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼する場合の費用は、一般的に5,000~9,000円程度の交換費用にシャワーヘッド本体料金が加算されます。シャワーヘッド本体は安価なタイプで3,000円程度、機能性の高いタイプでは10,000~30,000円程度です。
シャワーヘッドを交換する前に確認すべき注意点
「せっかく買ったシャワーヘッドが取り付けられない」と後悔しないように、シャワーヘッドを交換する前に確認すべきポイントを解説します。特に賃貸住宅では、退去する際に原状回復費用を請求されるおそれがあるため、取り外した古いシャワーヘッドは大切に保管しておきましょう。
メーカーと型番を確認する
シャワーヘッドを購入する前に、交換前のシャワーヘッドのメーカーと型番を確認しましょう。基本的には、取扱説明書にメーカーや型番が記載されています。メーカーと型番が合わないと取り付けができないので注意してください。
取扱説明書がない場合、本体や接続部分に書かれている場合があるので、確認してみましょう。メーカー名だけでも分かれば、お問い合わせページにアクセスし、写真を添付したり外観や商品の仕様を伝えたりすれば、型番を教えてもらえる可能性があります。
取り外せるタイプか確認する
シャワーヘッドには、ホースから取り外せるタイプと一体化していて取り外せないタイプの2種類があります。交換方法は、それぞれのタイプによって次のように異なります。
種類 | シャワーヘッドの交換方法 |
シャワーヘッドを取り外せるタイプ | ネジの規格やシャワーヘッドのサイズが合えば交換できる |
一体化しているタイプ | ホースごと交換するか、水栓金具と接続する部品「エルボ」も含めた交換が必要 |
基本的に一体化しているタイプは、ホースごと交換する必要があります。賃貸住宅では勝手に取り外すと退去時にトラブルになるケースもあるため、事前に管理会社や大家へ確認を取りましょう。
交換前のシャワーヘッドは保管しておく
一般的に、賃貸住宅でもシャワーヘッドの交換は可能です。ただし賃貸住宅では退去時に、部屋を入居時の状態に戻す原状回復が求められます。
シャワーヘッドを交換して、入居時に付いていたシャワーヘッドを捨ててしまうと、再び購入するための費用を請求される恐れがあります。退去する際は、入居時に付いていたシャワーヘッドに戻せるよう、処分せずに保管しておきましょう。
マイナスドライバーで止水栓を閉める
シャワーヘッドを取り外した際、急に水が出る恐れがあるため、止水栓を閉めてから作業を始めましょう。止水栓は、マイナスドライバーで時計回りに回すと閉められます。お湯と水、2つの水栓がある場合は、両方の止水栓を閉めましょう。
止水栓を閉めるときは、給水配管に力が加わらないよう、止水栓本体を手で押さえるとよいでしょう。回した回数を覚えておくと、交換した後で、止水栓を開けるときに水量を調整する手間を省けます。
シャワーヘッドの交換方法(取り外せるタイプ)
まずは、シャワーヘッドとホースが取り外せるタイプの交換方法は以下のとおりです。
各工程の作業について詳しく解説します。
①シャワーヘッドを反時計回りに回す
一般的なシャワーヘッドは、反時計回りに回せば取り外せます。 シャワーヘッドがぬれていたり、ぬめりがあったりする場合は拭き取ってから回しましょう。固くて取り外せない場合はゴム手袋をしてから回すと、比較的簡単に取り外せます。
②新しいシャワーヘッドを時計回りに回して取り付ける
新しいシャワーヘッドを取り付ける際は、外すときの逆で、シャワーヘッドを時計回りに回しましょう。差し込み口に対して、シャワーヘッドをまっすぐにした状態で取り付けることが重要です。斜めに差し込んで回すと、破損や水漏れにつながる可能性があります。
また、取り外せない場合は物をつかんだり挟んだりできるプライヤーのような工具を使用する方法もあります。限界まで手で締めた後、本体が傷つかないようタオルを巻いた上から工具で締めるのがおすすめです。
ホースを取り付ける場合も、時計回りに回して取り付けましょう。
シャワーヘッドの交換方法(取り外しできないタイプ)
シャワーヘッドとホースが一体化したタイプの交換方法は以下のとおりです。
このタイプはホースごと交換する必要があります。シャワーヘッドを回して無理に取ろうとすると、破損の原因になるため、以下の取り外し方法を確認しておきましょう。
①シャワーホースを回して外す
シャワーホースの袋ナット(ドーム状のナット)を工具で取り外すのですが、力加減を間違えると破損する恐れがあります。一部が錆びている場合、回りにくくなっている可能性があるので、慎重に回しましょう。
②新しいシャワーホースを止水バルブに接続する
壁のシャワーフックにヘッド部分を掛けてから、ホースの先端の保護キャップを外し、水栓に差し込みます。差し込んだ後は、シャワーホースの袋ナットを回して接続します。
③水漏れを確認する
取り付けが完了したら、止水栓を反時計回りに回して開き、接続部からの水漏れがないかを確認しましょう。
シャワーヘッドを交換するメリット
シャワーヘッドはモデルによって、以下のメリットがあります。
それぞれ詳しく説明していきます。
節水・節ガス・節電につながる
節水効果のあるシャワーヘッドに交換することで、節水はもちろん、節ガス・節電にもつながります。
「シャワーヘッドの購入代の方が高くなるのでは?」と思うかもしれませんが、初期投資額よりも毎月節約できた金額の合計の方が上回るため、長期的にみると節水効果のあるシャワーヘッドに交換した方がお得になります。
たとえば、50%の節水効果のあるシャワーヘッドに交換したときの水道代の例を見てみましょう。
一般的なシャワーヘッド | 15,552円/年 |
節約効果50%のシャワーヘッド | 7,776円/年 |
東京水道局によると、シャワーを3分間流しっぱなしにすると約 36Lの水を使うため、1Lあたり0.24円(2024年8月時点)では水道代が8.64円かかります。仮にシャワーを15分間使用したら、43.2円となります。
これらをふまえると、通常のシャワーヘッドを使ったときの1年間の水道代は15,552円であるのに対し、50%節約効果のあるシャワーヘッドでは、7,776円です。7,000円以上の節約ができるので、10,000円のシャワーヘッドに交換したとしても、2年で元が取れると考えられます。
一般的なシャワーヘッドの寿命は10年ほどですので、10年で約70,000円の節約につながります。
参照:東京水道局「くらしと水道」
シャワーの水圧・勢いが強くなる
低水圧用シャワーヘッドに交換すれば、水圧が上がり水の勢いが強くなります。低水圧用のシャワーヘッドには、以下の工夫がされています。
• ヘッドが小さい
• 散水板の穴の数が少ない
• 散水板の穴の大きさが小さい
水の出し方を工夫することで、水量を変えずに水圧や勢いを強められるため、快適にシャワーを使用できます。
浄水・塩素除去機能で水質が改善される
浄水・塩素除去機能付きのタイプに交換すれば、シャワーヘッド内に装着されたカートリッジなどによって水道水を浄化できるため、塩素臭やカビ臭を軽減できます。ただし、カートリッジで浄水するタイプでは、定期的な交換が必要です。
カートリッジの消費を抑えたい方や、交換頻度を減らしたい方は、浄水と水道水を切り替えられるタイプがおすすめです。シャワーを浴びるときと、浴室の掃除のときで浄水と水道水を切り替えられるため、カートリッジの交換頻度を減らせるでしょう。
一時止水機能により水を自由に出し止めできる
一時止水機能があるシャワーヘッドなら、シャンプー中や洗顔中に水を止めたいときも、目を閉じたまま手元でシャワーの水を止められて便利です。手元で簡単に水を止められるため、こまめな節水もできます。
そのほか、毛穴汚れを落とせる「ファインバブル」搭載のシャワーヘッドなど、高性能なモデルも人気です。
おすすめシャワーヘッド9選
最後に、買い替えにおすすめのシャワーヘッドを9つ紹介します。高性能のシャワーヘッドを3タイプの機能ごとに紹介しますので、お好みのタイプをお選びください。
節水機能に優れたシャワーヘッド3選
サンエイ|SANEI節水ストップシャワーヘッド(レイニー) ホワイト PS303-80XA-MW2
本体重量 | 177g |
本体サイズ | 285×110×60mm |
節水効果 | 有(最大40%) |
浄水機能 | 無 |
止水ボタン | 有 |
水流切替 | 無 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | TOTO(一部除く)、INAX(一部除く)、KAKUDAI、MYM、TBC、ノーリツ(一部除く)、YUKO(一部除く)、KVK等 |
アラミック|Arromic シルクタッチシャワー・プレミアム シルバー STX-2B
本体重量 | 160g |
本体サイズ | 235×58×75mm |
節水効果 | 有(最大60%) |
浄水機能 | 無 |
止水ボタン | 有 |
水流切替 | 有 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | KAKUDAI、SANEI、TOTO、INAX、MYM、KVK、ガスター、大阪ガス |
アラミック|Arromic 3Dアースシャワー・安心ストップ ライトグレー 3DLGY-24N
本体重量 | 236g |
本体サイズ | 262.5×66×72mm |
節水効果 | 有(最大60%) |
浄水機能 | 無 |
止水ボタン | 有 |
水流切替 | 有 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | KAKUDAI、SANEI、TOTO、INAX、MYM、KVK、ガスター、大阪ガス |
脱塩素効果に優れたシャワーヘッド3選
三菱ケミカルクリンスイ|MITSUBISHI CHEMICAL 浄水シャワー Cleansui(クリンスイ) グレー SK106W-GR
本体重量 | 210g |
本体サイズ | 194×56mm |
節水効果 | 無 |
浄水機能 | 有 |
止水ボタン | 無 |
水流切替 | 無 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | 三菱ケミカル・クリンスイ株式会社 |
水生活製作所|MIZSEI 除塩素シャワー JOWERsilk(ジョワーシルク) ホワイト JS214-W
本体重量 | 200g |
本体サイズ | 表記なし |
節水効果 | 有 |
浄水機能 | 有 |
止水ボタン | 無 |
水流切替 | 無 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | TOTO、INAX(バランス釜以外)、SAN-EI、KAKUDAI、HVS、TBC、YUKO、ミズタニの1部製品(ネジサイズG1/2) 付属のアダプターで取付できるメーカー:KVK、MYM(太ホース) |
東レ|TORAY トレビーノ浄水シャワー トレビーノ ホワイト RS54
本体重量 | 307g(満水時) |
本体サイズ | 長さ234mm/最大幅84mm |
節水効果 | 有(社内比40%) |
浄水機能 | 有 |
止水ボタン | 無 |
水流切替 | 有 |
マイクロバブル | 無 |
対応メーカー | 東レ(TORAY) |
毛穴汚れを落とせるシャワーヘッド3選
田中金属製作所|Tanaka Metal Factory シャワーヘッド ボリーナ リザイア シルバー TK-7150-SL
本体重量 | 165g |
本体サイズ(高さ×幅×奥行) | 207×67×76mm |
節水効果 | 有 |
浄水機能 | 無 |
止水ボタン | 有 |
水流切替 | 無 |
マイクロバブル | 有 |
対応メーカー | TOTO、LIXIL(INAX)、SAN-EI、KAKUDAI、MYM、KVK、ガスター |
トーシン シャワーヘッド| Toshin AngelAir BIjet(エンジェルエアー・ビジェット) Chrome(クロム) TH-102
本体重量 | 170g |
本体サイズ(高さ×幅×奥行) | 233×110×72mm |
節水効果 | 有 |
浄水機能 | 無 |
止水ボタン | 無 |
水流切替 | 無 |
マイクロバブル | 有 |
対応メーカー | TOTO・SAN-EI・INAX・LIXIL・KVK・MYM・東京ガス |
マイトレックス|MYTREXHIHO FINE BUBBLE + 秘泡ファインバブル プラス ナノバブルシャワーヘッド シルバー MT-HFBP22SL
本体重量 | 約280g |
本体サイズ | 約256×約100×約76mm |
節水効果 | 有 |
浄水機能 | 表記なし |
止水ボタン | 無 |
水流切替 | 有 |
マイクロバブル | 有 |
対応メーカー | 記載なし |
シャワーヘッドの交換は、自分でも簡単にできます。交換する際は、ホースから取り外せるタイプかどうか確認し、破損や水漏れに注意しましょう。
シャワーヘッドの交換は、水道代などの節約や水圧の向上など多くのメリットがあります。高性能な機能付きタイプも販売されているので、目的に合わせて交換してみてはいかがでしょうか。
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シャワーヘッドが固くて外れないのは何が原因ですか?
水道水に含まれるカルシウム成分が接続部分に固着していることが考えられます。シャワーヘッドを取り外す方法については「▶シャワーヘッドの交換方法(取り外せるタイプ)」をご覧ください。
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シャワーヘッドのメーカーや型番が分からないときはどうすればいいですか?
メーカーや型番は、シャワーヘッドとホースの接続部分に記載されているケースがあるので、ご確認ください。そのほか交換に関する注意点は「▶シャワーヘッドを交換する前に確認すべき注意点」をご覧ください。